葉酸代謝遺伝子検査について

葉酸代謝遺伝子検査について

葉酸代謝遺伝子検査は、循環器分野で長年遺伝疫学の研究に携わってこられた大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学教室の勝谷友宏特任准教授の監修により、国内外の最新の研究により構築された質の高い科学的根拠に支えられています。

解析部位について
・MTHFR(メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素)遺伝子C677T多型(rs1801133)

客観的データの選択方法について

主として、Peer Review Journalに掲載された論文を中心に選択しました。欧米の複数の研究グループで報告されたデータを、新たに日本人でほぼ同様の結果となることを証明したものです。その中には、高知県衛生研究所、滋賀医科大学、金沢医科大学の共同研究グループや、慶應義塾大学医学部の研究グループ、名古屋大学医学部の研究グループなど複数の研究グループによって得られたほぼ同一の結果に基づいています。
採用した論文は下記リストの通りです。

客観的データに含まれている内容について

ホモシステインは、必須アミノ酸の一つであるメチオニンの代謝過程で生成されるアミノ酸です。その代謝過程には多くの酵素が関与しており、葉酸・ビタミンB6・ビタミンB12が補酵素として働くことが知られています。一般集団において血漿中のホモシステイン濃度が高い群では、冠動脈疾患や脳血管障害の発症率が高いことが複数の研究グループから報告されています。ホモシステインをマイルドに上昇させる遺伝子多型として明らかとなったのがメチレンテトレヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)遺伝子C677T多型です。この多型は、アミノ酸置換を伴い酵素活性が低下することで、血漿中のホモシステイン濃度を上昇させることが複数の研究グループから報告されています。そのためこの遺伝子多型を検査対象としました。

反証・反対意見について

MTHFR(メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素)は、5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸を還元し、5-メチルテトラヒドロ葉酸に変換する過程に関わり、本酵素をコードするMTHFR遺伝子に存在するC677T多型(rs1801133)がホモ変異した人(TT型)は、MTHFRの酵素活性がやや低下し、これにより血漿ホモシステイン濃度が上昇し、これが最終的に各種疾患(動脈硬化・認知症・骨折等)のリスクの個人差に影響を与えることは、複数の研究グループによる多くの研究により明らかとなっています。これらの知見を覆す十分な反証・反対意見は現在のところ見当たりません。

同意書および確認書について

以下のリンクをクリックいただくと、同意書および確認書をご覧いただけます。
●葉酸代謝遺伝子検査 同意書
●葉酸代謝遺伝子検査 確認書(中1~19歳)

検査結果について

以下のリンクをクリックいただくと、検査結果レポートの見本をご覧いただけます。
●葉酸代謝遺伝子検査 結果見本

採用した論文リスト

1)Homocysteine Studies Collaboration:Homocysteine and risk of ischemic heart disease and stroke: a meta-analysis.JAMA. 2002;288(16):2015-2022.
2)Seshadri S, et al.:Plasma homocysteine as a risk factor for dementia and Alzheimer’s disease.N Engl J Med. 2002;346(7):476-483.
3)Iso H, et al.:Serum total homocysteine concentrations and risk of stroke and its subtypes in Japanese.Circulation. 2004;109(22):2766-2772.
4)Den Heijer M, et al.:Homocysteine, MTHFR and risk of venous thrombosis: a meta-analysis of published epidemiological studies.J Thromb Haemost. 2005;3(2):292-299.
5)鏑木淳一:血漿総ホモシステイン濃度測定の臨床的意義―人間ドツクにおける有用性―.人間ドック2007;22(3):50-54.
6)Frosst P, et al.:A candidate genetic risk factor for vascular disease: a common mutation in methylenetetrahydrofolate reductase.Nat Genet. 1995;10(1):111-113.
7)Moriyama Y, et al.:Effects of serum B vitamins on elevated plasma homocysteine levels associated with the mutation of methylenetetrahydrofolate reductase gene in Japanese. Atherosclerosis. 2002;164(2):321-328.
8)Klerk M, et al.:MTHFR 677C–>T polymorphism and risk of coronary heart disease: a meta-analysis.JAMA. 2002;288(16):2023-2031.
9)Miyaki K, et al.:Assessment of tailor-made prevention of atherosclerosis with folic acid supplementation: randomized, double-blind, placebo-controlled trials in each MTHFR C677T genotype.J Hum Genet. 2005;50(5):241-248.
10)Nishio K, et al.:Serum folate and methylenetetrahydrofolate reductase (MTHFR) C677T polymorphism adjusted for folate intake.J Epidemiol. 2008;18(3):125-131.
11)Yan L, et al.:Association of the maternal MTHFR C677T polymorphism with susceptibility to neural tube defects in offsprings: evidence from 25 case-control studies. PLoS One. 2012;7(10):e41689.

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